筋トレに役立つ知識「重量・強度編」

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ぶっち
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筋トレってとりあえず追い込めばいいんでしょ?

わっち
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間違ってはないけど、筋トレの原則・分類を理解すれば、筋トレをより効果的にできる可能性がある!

当たり前のことだが、意外と忘れがちなんだ。

では、筋トレの原則・分類について深掘りしていくぜ!

筋トレの原則・分類

では筋トレの原則って何だ?

筋力トレーニングの原則

筋力トレーニングの分類

わっち
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見たことある内容かもしれないけど、必ず知っておいてほしいんだ。それでは、筋トレの原則・分類について深掘りしていくぜ!

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筋力トレーニングの原則

過負荷(Overload)の原則

過負荷の原則とは、「トレーニング強度が通常用いているものより強くなければ、筋力増強効果は期待できないという原則」なんだ。

この原則には、3つの基本条件があるんだ。

運動強度の条件

筋力増強を目的とするなら、60%MVC以上(最大筋力の60%以上)の強度が効果的とされている。

逆に、20%〜30%MVCに相当する強度では、トレーニングによる筋力増加は認められず少なくとも40%MVC以上で行う必要があることが示されているんだ。

参考文献:Hetinger T:アイソメトリックトレーニング.大修館書店.1970.

持続時間の条件

等尺性トレーニング*の場合の強度と時間の関係を下記の表に示したぞ。

最大筋力に対する%で示した強度(%)必要な筋収縮時間(秒)
40〜5015〜20
60〜706〜10
80〜904〜6
1002〜3

これは、運動強度の条件で示した「筋力増強には少なくとも40%MVCが必要」を満たしていても、その強さをある程度持続させなければ、筋力の増大は期待できないことを示しているんだ。

ぶっち
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具体的にはどういうこと?

わっち
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MAXパワーで10kgを1回しか持ち上げられない人がいるとする。その人が筋力増強を目的とするなら、4〜5kgを15〜20秒間持ち上げないと効果が期待できないということだ。

*等尺性トレーニングとは、筋肉の長さを変えずに力を発揮するトレーニング方法だ。プランク(体幹)やウォールシット(空気椅子)がこれらに該当するぞ。

参考文献:Hetinger T:アイソメトリックトレーニング.大修館書店.1970.

頻度の条件

等張性トレーニング*では、最大挙上重量に対する相対的負荷量とその負荷で反復可能な回数との関係が、強度と頻度の関係を示す具体的な指標となるんだ。

最大筋力(1RM)に対する
割合(%)
最高反復回数期待できる主な効果
1001集中力(神経系)
903~4
808~10筋肥大・筋力
7012~15
6015~20筋持久力
5020~30
1/350~60

つまり、負荷強度と反復回数(頻度)の関係で期待できる効果が変わるってことだな。

わっち
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筋力増強を目的とするなら、8〜10回or12〜15回を持ち上げることができる回数を探していくっていうのが現実的だ。

参考文献:石井直方:レジスタンストレーニング .ブックハウスHD.1999.

特異性(Specificity)の原則

特異性の原則とは、「ある種の能力は同類の運動を用いたトレーニングによって効果的に高められるという原則」なんだ。

どんな特異性がある?

筋収縮様式からみた特異性

筋のトレーニングには、等尺性、短縮性、伸長性あるいは等張性、等速性とあるが、これらの収縮様式のいずれかを主体とするトレーニングを実施する場合、同一の収縮様式における筋力増加率は他の収縮様式でのそれに比較して高いとされている。

つまりどういうことかというと、「等尺性の筋力トレーニングを実施すれば、等尺性筋力が最も増加する」ということだ。

また、筋力はトレーニングを行った角度における筋力トレーニング効果が最も高く、筋長が短いほど筋力増加はその角度に限定されるとされている。

例えば、「浅い角度でのスクワットのみをしていると、膝最終伸展域のみの筋力増強効果しかない」ということなんだ。

参考文献:Kitai T et al: Specificity of joint angle in isometric training. Eur J Appl Pyhsiol 58: 744-748. 1989

Thepaut-Mathieu C et al: Myoelectrical and mechanical changes linked to length specificity during isometric training. J Appl Physiol 64: 1500-1505. 1988

負荷様式からみた特異性

重量物挙上による筋力トレーニングでは、トレーニング動作において発揮しうる最大筋力を基準に、不可の大きさが処方される。その場合に、最大筋力に対する相対的な強度によって、筋力、筋パワー、および筋肥大に対する効果に違いが生じるんだ。

つまり、「最大筋力を増加させたいときには100%MVC(最大筋力)の負荷でトレーニングをすると最も効果的」で、「最大速度を増加させたいときには、負荷なしでトレーニングするとよい」とされるんだ。

動作様式からみた特異性

同じ筋を鍛える場合、動作様式が異なれば、筋力の増加率は変化するんだ。

例えば、スクワットで8週間トレーニングした場合、スクワット動作での筋力と跳躍力は大きく向上したとされる研究があるんだ。

つまり、特定の動作で筋力を高めたいなら、その動作でトレーニングすべきってことだ

参考文献:Thorstensson A et al: Effect of strength training on enzyme activities and fibre characteristics in human skeletal muscle. Acta Physiol Scand 96: 392-398. 1976

わっち
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ベンチプレスの重量を伸ばしたいなら、ベンチプレスをやり込んだ方が結果的に近道なんだということだ。

過負荷の原則と特異性の原則の関係

前述した「動作様式からみた特異性」で話した通り、「ある特定の運動動作の成績を向上させたい場合、動作そのものを繰り返しトレーニングした方が効果的である」ことがわかったな。

では、上記のような場合に過負荷の原則は無視されるのか??

答えは、「組み合わせると良い」だ。

例として、ジャンプ高を高めたいときに、ウェイトトレーニングとジャンプを複合した方が最も効果的とされているんだ。

つまり、効果的なトレーニングをするには、過負荷の原則に合致する筋力トレーニングと特異性の原則に合致する実際に行うトレーニングを複合することが重要なんだ

参考文献: 金子公宥 他 :パワーアップの原則再考. Jap J Sports Sci12:160-164. 1993.

わっち
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これは、筋トレにも応用できるぞ。最初は低負荷で狙った筋肉を刺激させることができたら、徐々に負荷を大きくするんだ。そうすれば、より効果的だ!

筋力トレーニングの分類

最大筋力法

最大筋力法とは、最大もしくは最大に近い(90〜100%MVC)に対して最大努力で筋力トレーニングを行う方法だ。

これは、最大筋力を伸ばすための方法として非常に有用だ。

主として、神経系の適応による筋力の増加と爆発的筋力の顕著な改善(最大筋力を発揮するまでの時間の短縮)が最大筋力の増加をもたらすんだ。

すなわち、「筋肉を動かす神経を活性化させて、最大筋力を一瞬で出しやすくする」ってことだ!

詳しい話をすると、中枢神経系による筋力調節の機序として、

の3つが挙げられるんだ。

簡単に言うと、「神経系を刺激して、筋力発揮に参加する筋線維を100%近くまで高め」と言うことなんだ。

一般的な最大筋力法では、高負荷(90〜100%MVC)・低頻度の筋力トレーニングを、セット間の休息を長くして(2分以上)実施すると効果的であるとされているんだ。

最大反復法

最大反復法とは、最大下の負荷(60〜70%MVC)を用いて筋疲労の限界まで反復するトレーニング法のことだ。

主として、筋肥大による筋力増加が起きるとされている。

一般的な最大反復法は、60〜70%MVCの負荷で疲労困憊まで実施し、セット間の休息を短く(約30秒)にすることで筋肥大が起こりやすくなるとされているんだ。

スピード・筋力法(動的筋力法)

比較的軽い負荷(50%MVC)に対して最大努力で弾性的に少数回行う筋トレ法だ。

また、運動と実施条件は競技的な専門種目とできるだけ一致する運動様式で行うんだ。筋力発揮の機能的改善を目的としたトレーニング法なんだ。

わっち
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アスリート向けの筋トレ法っていうイメージだな!

反撃(衝撃)法(プライオメトリックス)

筋の伸張−短縮サイクル strech shortening cycle(SSC)のトレーニング法として行われるもので、神経系の適応を狙いとしているんだ。

まとめ

これまでのまとめだ!

筋力トレーニングの原則には、「過負荷の原則」と「特異性の原則」があるんだ。

大前提として、重要な原則であり、過負荷と特異性を組み合わせることで効果的な筋力トレーニングになるんだ!

また、筋力トレーニングの分類には、「最大筋力法」、「最大反復法」、「スピード・筋力法(動的反復法)」、「反撃(衝撃)法(プライオメトリックス)」があるんだ。

参考文献:村木征人:専門的筋力トレーニングの理論と実践的応用.体育の科学39:292-299.1989.

トレーニングの目的によって使い分けることことだ!

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